新型コロナで生活が変わった。

新型コロナで変わってしまった生活

卒業検定

 この卒業検定まで長かった。丸々2ケ月かかってしまった。時間がかかればかかるほど「早く教習所を出なきゃ」とあせる。また、もうすぐ自由に車が乗れると思うとなんとなくウキウキしてしまう。

 みきわめの翌日を検定の日にした。なぜなら、体が覚えているうちに検定を受けたかったので。不合格だと1時間余計に技能教習を受けなくてはいけない。面倒だしお金がかかる。すでに1時間オーバーしてしまっているので余計な出費は避けたい。

 卒業検定は指定されたスタートからゴールまでの道のりを検定員の指示で車で走り、最後に所内で「縦列駐車」か「方向転換」のどちらかを行う。このどちらかというのはランダムで決められているらしい。一般的には縦列駐車のほうが難易度は低いらしいが、どちらかといえばといった程度の話なのでどちらでも構わない。しかし、方向転換は右側にバックと左側にバックの2パターンあり、右側にバックする方が難しい。実際、自分もみきわめでミスしているので是非とも避けたい。ちなみにこの所内のセクションはその部分だけ評価されるのでそこにたどり着くまで、終えてから車を止めるまでは評価の対象に入らないのだが、あまりに酷いと(カーブでこすったり、標識や信号を守らなかったり)落とされるとのこと。割と最後まで気が抜けない。

 修了検定と同様に、検定が始まる前にコースと減点内容の書かれた紙をもらう。そこに運転する順番と自分の走るコース、最後の縦列駐車と方向転換のどちらをやるかが書かれている。今回は残念なことに方向転換。しかも右側にバックするやつだ。コース自体は割と空いていると思われる道ばかりだったので所内にもどるまでの減点は避けたいところだ。ラッキーなことに乗車人数も自分をあわせて2人だったので長々と待つこともなく終わりそうだ。

 検定当日まで知らなかったのだが、スタート地点まで、またゴールから教習所までを検定員が運転してくれるのだ。学科でよくお世話になった教官が検定員だ。昔ながらの教習所にいそうな強面の教官だが、割と話好きらしく、雑談に花を咲かせながらスタート地点まで運んでくれた。「今、教習生が多すぎるから早く出て行ってほしいんだよ」とのこと。甘めの採点を願うばかり。自分は2番目の運転なので最初の方の運転をしっかり見て自分の番に備えた。

 やはりいざ自分の番になるととても緊張するが、予想通り道も空いているし気楽に走ろうと決め込み、グイグイと車を走らせた。ヤバいかなと思った箇所はあったものの、なんとかゴールまで車を走らせることができた。今思うと、途中で検定中止は空気的にもなかなか寒いので致命的なミスもなく走りきれたのは幸いだ。駅前を走ったときは人が急に飛び出したりしてきたので焦ったが、それでもゴールまでなんとか行けた。

 路上を走りきることができたので、ラストを締めくくる方向転換に向かう。方向変換のセクションへ車が入った瞬間から検定が再開される。一瞬、手順を迷うもなんとかセクションを抜けることができた。あまり綺麗に入らなかったが、バックして車を凹に入れて再度出せばOKなので美しさは関係ない。できればいいらしい。

 教習所のロビーへ戻って結果を待つ。ひとりずつ個室へ呼ばれ結果を言い渡される。検定員から「大通りからの右折、あれもっと右へ寄らないと。それ以外はまぁいいんじゃないかな」と総評をもらうが、あまり身に覚えが無いので「こりゃぁ落ちたか?」とサゲるも「まぁ合格だから、また後で手続きがあるので」と言い渡され、晴れて卒業となった。手続きには検定がはじまる前よりも人数が減っていたのでまぁ甘くはないのかなとも思ったり。後で知ったのだがその落ちた人は今回2回目の検定だったらしい。 事務員と子供の話をしたりして和気あいあいのなか手続きが終わった。

 学科試験を受ける書類一式を揃えてもらい、初心者マークを受け取って教習所を後にした。MT車への限定解除が1年以内だったら安く取れるらしいので気が向いたらまた世話になる予定だ。

 

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