新型コロナで生活が変わった。

新型コロナで変わってしまった生活

路上教習 その2

 路上教習の後半戦になると「自主経路設定」という項目が沢山出てくる。指定されたスタートからゴールまでの道のりのルートを地図を見ながら自分で作れというものだ。右折・左折を必ず1回ずつ入れなくてはいけない。カーナビの時代にずいぶんローテクな項目だなと思っていたら、どうやらこの指定されたスタート・ゴール地点は卒業検定で使用するところだと言うことなのでこれは大切な項目だと意気込むも、あまり知らない道ばかりなので地図で覚えるのは一苦労だったが道中、教官から卒業検定での注意点などを教わったり、運転で苦手な部分を克服したりと有意義な教習が続いた。

 そして、第1段階技能教習の最後にあった「みきわめ」は、この第2段階にもある。これも検定試験につながる大事な項目(というか不良をもらうと検定が受けられない)なのでかなり気合いを入れて挑んだ。が、ついていないことにこの最後の項目、教官が例の「教習所昔話」をひたすら語り続けたあげく「復習項目」を入れてきた教官だ。「よりによってこのみきわめの時に当たらなくても…どうせまた適当な理由つけて落とされる」と、とても絶望的になった。

 「みきわめ」の教習がスタートすると前回とまったく同じ話題で「雑談」をスタートする教官。とてもウンザリな気分で車を路上に出すと教官が「みきわめは1回で終われる人は少ないんだよ〜」と面倒くさい一言。こちらも頑張って教わってきたことを存分に披露して「自分できますアピール」をするも「運転そのものは巧いんだけどな〜細かいところが良くないんだよ」と、とにかく重箱の隅をつついてくるので何が悪いのかを徹底的に聴き、ダメな箇所を修正した。

 第2段階のみきわめは基本「自主経路設定」だ。50分ある時間のなかで2つの経路を練習出来る。とにかく1本目でダメだしされた箇所を慎重に運転して2本目の「自主経路設定」を終えた。

 「みきわめ」なので、所内に戻って縦列駐車・方向転換も行うが、あれだけ気合いを入れて練習した方向転換で縁せきに乗り上げるという痛恨のミスをしてしまい、「オワタ、復習項目だ…」とげんなりイライラしていると教官が「まぁOKにしておきますけど、これじゃぁ卒検落ちるね。2回くらい落ちるんじゃない?」とうるさい一言。こっちはさっさと教習項目を終えて卒業検定に挑みたかったので挨拶もそこそこに卒業検定の予約を取りにいった。

 そしてその日の晩は、子供のトミカ卒業検定を徹底的にシミュレーションしてから寝床に入った。

 

トミカ タウンどうろセット

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縦列駐車、方向転換

 第2段階最大の難所であろう縦列駐車・方向転換。2時間もあるのでひたすら練習ができるかと思ったら1時間目の前半は「急ブレーキ」というものをやらされた。30kmのスピードで走って急ブレーキを踏む、さらに交差点にある障害物をブレーキをかけながら避ける。すると教官が「ね、ABSが効いていたでしょ?」と得意げ。実際の運転でいつか起こるかもで重要かもだが、頭の中は「縦列駐車・方向転換」のことで頭がいっぱいだったので「はぁ、そうですか」と薄い反応。これは検定の項目にはないのでメインの項目に集中したかった。

 「縦列駐車・方向転換」は卒業検定の最後に待ち構えている難所だ。どんだけ路上で頑張ってもここでガッツリ点数をもっていかれる。卒業検定では「縦列駐車・方向転換」どちらかをやらされる。完全にランダムでやらされるということなので、卒業検定は運もすこしは必要なのかもしれない。

 この項目はいろんなサイトやブログ、YouTubeなんかでわかりやすいものが沢山あるのでコツなんかはそれらを参考にしてもらうとして、厄介なのは右側に方向転換するときだ。方向転換する際にバックする側とは逆の方向に車の頭を寄せるのだが、左前がどこにあるかわからないので角度をつけるのが難しい。都合4人の教官からこの項目を教わったが、「入れるときの角度を覚えろ」とどの教官からも言われた。言いたいことはわかるが、この微妙な角度が判断しづらい。車のどの部分でも縁せきやポールに当たってしまったら大幅な減点だったり検定中止になってしまうので気が抜けないうえにコツがつかみづらい。「まぁ方向転換できればいいんだし」と言われたがこれだという攻略方法がなかなか見つからずにこの項目が終わってしまった。

 こうして記していてもなにがなにやら…

 

 

教習所の近所

 通っている教習所は都営新宿線の瑞江という江戸川区の中でもかなりアレな場所にある今井自動車教習所に通っている。江戸川区は1歳から30歳まですごし、40歳になったときに育児の都合で再び江戸川区で生活をしている。

 普段は「葛西」と名のつくエリアにいることが多いが、この「瑞江」というエリアにはこの歳になるまでほとんど行ったことが無かった。大抵、江戸川区に住んでいると葛西、西葛西、船堀、一之江、平井、新小岩(駅自体は江戸川区ではないが…)は呑みに行ったり買物したりと行くことはあるが、この瑞江と篠崎それと小岩に関してはなかなか行くことが無い。特に、葛西エリアに住んでいるとなかなか足が向かないし、すこし遠いのでこうして教習所に通うことになってはじめて真面目(?)に瑞江と向き合っている。

 駅はそこそこの大きさで駅ビルにスーパーやらカフェなんかが入っていて、駅前もドン・キホーテを中心によく見るチェーン系の薬局や飲食店や銀行なんかが並んでいる。狭いエリアにギュッとあるのでとても便利に感じた。役所の支店もあるので瑞江から出ること無く全てが完結しそうな感じ。なかでもお気に入りなのは瑞江第一ホテルに入っているモリバコーヒーというカフェ。喫煙席も電源もWi-Fiもあり、休憩にはもってこいの場所だ。コーヒーもサンマルクレベルの値段とクオリティ。ここでブログもよく書いている。ほかにサンマルクドトールもあるのでカフェには困らない。

 ドン・キホーテもそこそこ規模が大きく、ジャンルごとにフロアがわかれており、上の階にはゲーセンも入っている。地下にはスーパーもロッテリアあるのでこのビルはとても人が多い。ドンキ大好きな人種がニコニコで楽しんでいた。

 この瑞江、特筆すべきところは吉野家松屋すき家なか卯が揃っているところだ!毎日ローテーションを組み、飽きない昼食が楽しめる。富士そば日高屋もあるので昼食は飽きずに楽しむことができる。戸建が多いエリアなのでファミリー層が多いのかと思ったがシングルも多いのかなと推察。

 こんな感じで、教習所へ通っているうちに居心地が良くなって瑞江もいいなぁと感じてきた。なにげに物件も他の江戸川区の駅に比べると安いので穴場なのでは?と思う。ただ、この瑞江に住むと便利すぎて瑞江から出なくなってしまうのでは?との懸念もある。実際、江戸川区に戻る前は南浦和、浅草、早稲田、両国などいろいろな場所に住んだが、大抵家の近所にいることは無かった。住んでいるエリアの外に出ないのは少し寂しいなと思う。広がりの無い生活もあまり面白くないし。

 

江戸川区あるある

江戸川区あるある

 

 

路上教習

 無事、仮免許を取ることができたのでさっそく路上教習にでた。原付で走る時とは違う視界にとても違和感を感じるも、なにか気分のいい感じで走ることができている。アレコレと指摘されることはあったが、教習所内でしっかり乗れていたお陰でまずまずの乗りっぷりだった。特に注意されたことは、障害物を避ける際の車幅。なかなか修正出来ずで2段階後半でもよく指摘されてしまった。

 所内でもそうだったが、教官によって指導のスタイルが様々で、教官それぞれにあわせて走るのがとにかく苦労した。なかでも酷かったのがひたすら「教習所昔話」を聞かされたあげく「昔は沢山の時間乗ってもらったんだよ!うーんもう一回」と、復習項目にされたこと。たしかに車幅が狭いところもあったがそこまでとは…と悔しい思い。どの教官ともはよく雑談するが、ひたすら「昔話」を聞かされるのはとても苦痛だったし、新型コロナのおかげで教習生の多いこの時期に頑張って拾った予約やキャンセル待ちなのでもう少し空気を読んでほしかったなぁと…。それに教官との雑談は世間話ではなく、検定の話や指導の流れでの雑談が多いのでとてもためになる話が多いのだが、この「昔話」に関してはまったく身にならない話だったのでとても時間の無駄だった。昔は年寄りは運転が巧いって…じゃぁなんで年寄りはコンビニや歩道に突っ込むんだよ…。あれは巧くないとできないのか?あおり運転もしかり。

 また教習所あるあるかもだが、場所柄、とても狭い道が多い。速度制限のない(時速60キロの)大きな道路も京葉道路くらい。ひたすら細々運転するのだが、速度の標識に従って運転すると大抵後ろが詰まるし、交差点の右左折でも後ろは詰まる。20年前、教習所に通っていた頃は、このような状況になると後ろの車はイライラしているのがとても伝わってきたものだが、最近はとても優しい。とにかく優しい。特に交差点で右折する際は対向車が大抵譲ってくれる。しかし、バックミラーを見るとタバコをブガブガ噴かしながら最大級にイラついているのは大抵年寄り。やはり運転マナーが酷いのは年寄りなのかなと思ったり。これが昔の厳しい教習所の結果なのか…。

 とりあえず路上教習、最初のうちはドライブしている感覚で楽しい気分で運転すればなにも問題ない気がする。どうせ横は教官だし補助ブレーキでなんとかしてくれるし。と思っていたら、ある日、教習所内に帰ると1台車が縁せきに乗り上げて動かなくなっていて驚いた。教官に「あれも教習項目ですか?」と聞くと、「補助ブレーキ踏まないとあーいうふうなことになる。あいつ(乗り上げた車の教官)はまだ新人だからな」と笑っていたが、まぁ教官も人間なんだし事故るときは事故るか…と、思った。

 

 

 

修了検定

 みきわめをサクッと終えたので翌日に修了検定の予約を入れた。待つことが得意じゃないので人が多いと嫌だなと思っていたところ、2名だけでの試験となった。

 修了検定は教習所の昼休みの時間帯に行われる。技能試験に合格した後に行われる学科試験の部屋で技能試験の説明を受ける。コースの説明、点数について、試験中に注意するべきことなどの話を聞いたのちにコースへ出て試験を受ける。なんともラッキーなことに順番は1番手だった。

 この手の実技の試験はとにかく大げさにやることが基本。別に点数に影響する訳じゃないけど、教官の言うことには「ハイ!」と声を出して応答するとなんとなく気持ちも乗っていい結果が出やすい。技能試験は指示されたことをやるのでその指示も復唱すると勘違いや間違えもなく運転出来るのでぜひともオススメ。技術的にはメリハリ。速度を出すべき箇所は出して、止まるところは止まる。確認も顎を左右に振るノリで動かす。乗る前から検定員も無言だし目線もあわせないが気にせず手順通りに行えば割とイケる。

 検定当日はなんとなく気分晴れやかに挑むことが出来た。運転中もミスらしいミスはなく、スムーズな運転が出来た。なにより、普段は外周コースで渋滞がおきるような密度のなかで教習をしているので止まりたくないところで止まってしまったり、項目を満足いくまで教わるようなことが出来なかったので、誰にも邪魔されること無く運転出来ることがとにかく気持ちよかった。そんなベストなコンディションで運転したので、割と減点されやすいとされる、「大まわりしてしまう」「曲がる方向へ寄せられない」「クランク・S字」「安全確認」「ふみきり」などに気を使いながら運転が出来た。

 技能試験の結果はしっかり合格だった。点数は95点。1カ所だけ安全確認が甘いところがあったらしく、「満点でもよかったが、あえて減点した」と検定員に言われた。また、「緊張していない感じも伝わりました」と全体を通していい感じで技能試験を終えることが出来た。ちなみにもうひとりの受験者の女性はガチガチに緊張していてすこしかわいそうだった。後部座席で見ていても検定員のチェックがどんどん入るので「こりゃぁ不合格か??」と思ったが75点でなんとか受かったようだ。よかったよかった。

 翌日の結果発表だったが、学科試験も難なく突破した。点数を聞くのを忘れたが、とにかく合格をもらった。普段生活をしていて「合格」をもらうことがあまりないダメな人種だがこうして「合格」をもらうことが出来たのでなんとなく自分も世の中で生きていてもいいのだなと思わされた。

 こうしてめでたく約20年ぶりに仮免許を取ることができた。後半戦の第二段階も頑張らねばと鼻息荒く教習所をあとにした。

 

 

新型コロナウイルスに感染すると その2

 検査結果は入院して待つことを知らなかったので入院する際の持ち物をなにもない状態で入院したおかげで着の身着のままで過ごした。現金も財布に札が数枚入っている程度である。検査着とタオルのセットは貸し出されたが、空調が寒いせいもあり夜は着てきたものをまとって寝るはめになった。親に服などを持ってきてもらいたかったが、親も接触者扱いになり家から出ることが許されなかったうえに、自宅への進入が許可されなかったために叶わなかった。電話で予約した際に伝えてくれれば良かったのにと思う。また、同行した妻も検査のため入院を余儀なくされたため、同じ思いをした。妻には本当に申し訳ないと思った。

 朝昼晩の飯は用意されるが、咳のため喉が痛いうえにダルさのせいか食が進まずに、3日ほどまともに食事ができなかった。体調と空調のせいもあって飲み物が欲しくなるが、看護士がなかなか買いにいってくれないためとてもキツかったが、友人にそれを伝えるとお茶をケースで送ってくれたためとても助かった。本当に有り難かった。

 検査結果については自分も妻も陽性だった。それを職場に報告すると、今度は職場からの「尋問」がはじまった。一応、保健所からの聞き取りと同じことを伝えたうえに、保健所にも聞いてもらっているのだが、自分が伝え間違えたのか、クリニックへ行った日について押し問答になった。これが後に響いてくる。とにかくまわりは大騒ぎである。

 

 

新型コロナウイルスに感染すると その1

 3月の中ごろに新型コロナウイルスに感染した。どこで感染したかはわからないが、年が明けてからは会社と家との往復だったのでおそらくは通勤で社の中での感染だったのかと思う。当時は、マスクをする人も見た感じで半分程度だったので「新型コロナはヤバイぞ」という意識はそう無かったようにに思える。

 咳と気怠さと高熱でこれはヤバイと思い、近所のクリニックへ駆け込むも「風邪」と診断されるが、なかなか熱も引かずだったので別のクリニックへ再度行くと肺のレントゲン撮影などをしたうえで「新型コロナかどうかは判断つかないが、肺炎の症状がある」と診断され、検査が出来る病院の紹介状を作成してくれた。また、職場に連絡を入れるとすぐに休んで病院へ行くように言われたのでそのようにした。

 予約を取り病院へ行くと、廊下に作られた透明なビニールの部屋に隔離され診断を待った。採血などをした後、問診がはじまったのだが、警察官が悪い人を取り調べるようなキツい口調での問診だったのと、隔離された部屋からだと聞き取りづらく聞き返すと「どうだったのか聞いているんだ」とびっくりするような大声で怒鳴られた。咳と熱で頭の中は滅茶苦茶だったので医者もきっと何を言っているのかわからなかったと思うが、それにしても酷い扱いだなぁと思い入院の手続きをした。

 そして入院した2日後に新型コロナウイルであることが言い渡された。